大学の採用は保健師と看護師どちらが有利?
大学の保健室(医務室)や健康管理センターで働きたい場合、一般的には看護師よりも保健師の方が有利であると言われています。日本国内においては、学校安全保健法という法律で小学校・中学校・高等学校には養護教諭を、また大学や専門学校などには学校保健師を配置することが義務付けられています。学校に通う生徒と教職員の健康管理や病気の予防・保健を主な目的としてこのような措置が取られているわけですが、この学校保健安全法を順守するためにも、大学としては保健室(医務室)や保健管理センターに常駐させるのは、看護師よりも保健師がいい、ということになるのです。
既にご存知の方が多いかとは思いますが、じつは保健師の資格を取るためには看護師の資格を先に取っておく必要があります。つまり、保健師資格を持っている方は看護師資格も持っている人物である、ということなのです。採用する側としては、できるだけ臨床経験と知識を豊富に持った人を採りたいと思うもの。最近は4年制の看護大学を卒業すれば看護師と保健師の受験資格が同時に貰えるところが多くなっていますが、以前は看護師の資格を取得後にさらに専門学校や専科に通って保健師の資格するのが一般的なコースになっていました。ですから、看護師よりも保健師の資格を持っている人の方が学業や臨床実習などに費やした時間が長くなっていることが多いのです。
小中学校や高等学校で学校保健師の仕事に就くためには、養護教諭の資格を取得し、なおかつ別に教員採用試験に合格しなければなりません。しかし、大学の保健室(医務室)や保健管理センターでの勤務であれば、看護師だけではなく保健師の資格があればとても有利になる、ということになるのです。