学校保健師になるには養護教諭の免許が必要?
保健師の資格を持っている方が、大学以外の教育機関で学校保健師として働きたいと思った場合には、どのような働き口があるものなのでしょうか。まず、学校保健師として働ける職場には小学校・中学校・高等学校などがあります。学校保健安全法によると、小学校・中学校・高等学校には養護教諭が、また大学や専門学校には学校保健師を配置することが義務付けられています。そのため、保健師資格を持っている方の場合は、大学や専門学校で働くことができるのです。では養護教諭と保健師との違いとは何なのでしょうか。
養護教諭と保健師との違いは、養護教諭が教職の免許を保有しているのに対して、学校保健師は教職免許を必要としていない、というところにあります。つまり小中学校および高等学校で学校保健師として勤務するためには、養護教諭の教員免許を取得しておく必要があるのです。なおかつ、勤務先の学校が国立および公立学校の場合には、国及び地方自治体の教員採用試験に合格しなければなりません。つまり、国立および公立の小中学校・高等学校では学校保健師として働くことはできない、ということになります。これは私立の小中学校・高等学校でもほぼ同じ状態であると考えてよいでしょう。
養護教諭は担任と授業を受け持つことはなく、学校の中で学校保健師と同等の仕事をこなしています。ただし、保健師の免許を持っていない養護教諭がほとんであるため、最近は教育現場に置いて保健師の資格を併せ持った養護教諭が求められています。しかし、現状では保健師と養護教諭免許を併せて取得できる教育期間は設置されていないため、保健師資格しか持っていない方は教育学部のある大学において文科省の指定する単位を取得することで、養護教諭の免許を取ることになります。